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都道府県魅力度ランキング2026、68.0点は割合ではない

A JR train arriving at a railway station in Tochigi Prefecture, Japan. バズ

10月、ブランド総合研究所が発表しました。同日の夜には都道府県魅力度ランキングがテレビと各メディアで一斉に出ています。どの報道にも1位の北海道と出てきますが、この点数はではありません。本記事では、発表元の資料に書かれた点数の計算方法を確認し、発表資料と報道の見出しでどこを取りどこを落としたかを並べます。

何が報じられたか

発表元は株式会社ブランド総合研究所です。10月にPR TIMESで「第大阪府・長崎県が躍進、市区町村は上位を北海道が独占」というリリースを出しました。同社が運営する地域ブランドNEWSにも、同じ日に結果記事が掲載されています。

リリースの本文によると、都道府県の1位は北海道で連続です。2位京都府と3位沖縄県は前年と同じ順位でした。前年4位の神奈川県は5位に下がり、東京都は4位に上がっています。大阪府は6位で、魅力度は前年より5.3点上がりました。リリースはこの伸び幅を47都道府県で最大としています。市区町村では札幌市がぶり10度目の1位、函館市が2位、小樽市が初の3位でした。

ダイヤモンド・オンラインは同日に記事を出しました。北海道68.0点、京都府53.5点、沖縄県49.1点という各府県の点数はこの記事に載っています。なお、この記事の署名にはブランド総合研究所が含まれています。

今回のキーワードの検出元はアイブリッジ株式会社のリリースです。9月付で、10月からオンラインで開くセミナーを告知しています。セミナーはブランド総合研究所との共催で、参加費は無料です。見出しにはありますが、このリリース自体には順位も点数も書かれていません。調査結果が公表される前の告知でした。

原典に当たる

まず点数の定義を確認します。地域ブランドNEWSの都道府県ランキング記事に、注記として計算式が書かれています。回答者は地域名を見てからまでの5段階から1つを選びます。点数に入るのは上位2つの選択肢だけで、計算式は次のとおりです。

魅力度=100点×回答者割合+50点×回答者割合

以下を選んだ人は0点として扱われます。そのため、点数と一致しません。前年の資料で具体的に確認できます。地域ブランド調査2025の都道府県結果記事によると、北海道をした人は55.2%、31.0%でした。合わせて86.2%が魅力的と答えたことになります。一方で点数は70.7点です。点数は割合より15.5ポイント低く出ています。の68.0点についても、いう意味ではありません。分の選択肢別の割合は、今回取得できた資料には載っていませんでした。

次に母数と調査方法です。リリースの調査概要によると、調査はインターネットで行われ、期間は6月~7月、有効回答は31,666人です。回答者は20代~70代の消費者で、男女別・年代別・地域別にほぼ同じ人数ずつ集めています。そのうえで、年齢と地域の人口分布に合わせて再集計しています。

注意が要るのは、1人が全地域を評価しているわけではない点です。1人が答えるのは、都道府県の調査票なら11か12県、市区町村の調査票なら20地域です。地域ブランドNEWSによると、1地域あたりの平均回答者数は都道府県が約949人、市区町村が約558人です。つまりではなく、県ごとに約949人が評価した点数を並べたものです。

調査の対象は全国1,000市区町村47都道府県です。項目は魅力度、認知度、観光意欲度、居住意欲度など計91項目あります。調査はに始まり今回が目です。都道府県はからで、今回が目です。

報道との差分

同じ発表について、前に出した情報を媒体ごとに並べます。

出どころ 見出しの要素 前に出したもの 本文に無いもの
ブランド総合研究所リリース 上昇した府県・市、平均点の上昇 各府県の点数、下位の順位
地域ブランドNEWS都道府県記事 「1位は北海道。大阪府・長崎県が躍進」 順位の変動、点数の計算式 上位3県の点数、下位の順位
ダイヤモンド・オンライン 上位3県の点数、最下位 点数の計算式
アイブリッジのセミナー告知 テレビ未公開データの解説 結果そのもの

発表元の資料は伸びた地域を前に出しています。新潟県、宮崎県、高知県いずれも6つ順位を上げました。長崎県は前年から3つ上げて8位、宮城県は4つ上げて11位です。これらを観光意欲度の上昇と結びつけて説明しています。最下位がどこかは、リリースにも地域ブランドNEWSの都道府県記事の本文にも書かれていません。

ダイヤモンド・オンラインは、見出しで最下位を問いかけています。最下位の県名は2ページ目以降に回されていて、今回取得した1ページ目には載っていませんでした。

もう一つ、読み違えやすい差分があります。リリースには「47都道府県のうち、魅力度が前年より上昇したのは28県で、その平均は28.5点」と書かれています。この、前の文脈だけ読むととも取れます。しかし同じ日の地域ブランドNEWS都道府県記事では書き分けられています。前年の47都道府県平均は27.8点なので、差は0.7点です。発表元はこれを過去最高としています。

1位の北海道は、前年の70.7点からダイヤモンド・オンライン掲載の68.0点に下がっており、差は2.7点です。京都府は52.6点から53.5点に、沖縄県は48.6点から49.1点に上がっています。の点数は地域ブランドNEWSの結果記事、の点数はダイヤモンド・オンラインの記事によります。発表元の文章はいう順位を前に出していて、点数が下がったことには触れていません。

なぜそうなったか

差が生まれた要因として、資料から確認できる構造を3つ挙げます。

1つ目は公開の順序です。地域ブランドNEWSによると、結果は10月に日本テレビ系特番と同社サイトで公開されました。ダイヤモンド・オンラインの記事と地域ブランドNEWSの各記事は、どちらも付です。テレビ放送と同時に出す記事は、放送で語られる順位の物語に沿いやすくなります。各府県の点数やCSVデータは、別ページか申請フォームの先に置かれています。地域ブランドNEWSのCSVリンクは、申請フォームのページにつながっていました。

2つ目は、発表元が何で収益を得ているかです。リリース末尾には有料の報告書が載っています。総合報告書は税込、個別報告書は税込、ハンドブックは税込です。セミナー告知のいう表現も合わせると、構造が見えてきます。無料で出すのは順位と上昇した地域の話で、91項目の詳細や属性別の分析は有料です。上昇した地域を前に出す書き方は、報告書を買う側である自治体にとって使いやすい情報でもあります。ただし、資料からは確認できないので、これが見出しの選び方を決めた理由だとは断定しません。

3つ目は、媒体ごとに読者が何に反応するかです。ダイヤモンド・オンラインの記事は書いています。同媒体は版でもいう記事を出していることが、関連記事欄から確認できます。最下位を見出しにして本文をページ送りにする形は、毎年続く連載の型と読めます。

どの媒体の見出しも、点数の定義には触れていません。100点満点の点数として示されるため、読む側が受け取っても止める仕組みがありません。定義は原典の注記にしか書かれていませんでした。

分からなかったこと

の選択肢別の回答割合、取得した資料に載っていませんでした。そのため、の68.0点のうち何%が魅力的と答えたかは計算できません。

7位・9位・10位と下位の府県名、各府県の点数の一覧は、CSVの申請と2ページ目の閲覧を経ないと確認できず、本記事では扱っていません。

1県あたりの回答は約949人です。点数の標本誤差や、数点の変動が統計的に意味のある差かどうかは、公開資料には書かれていませんでした。前年と比べた0.5点前後の差を読んでよいかは、資料からは判断できません。

リリースのPDF添付資料は、本記事の作成時点で本文を取得できていません。

出典

  • ブランド総合研究所「第大阪府・長崎県が躍進、市区町村は上位を北海道が独占」10月 PR TIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000114.000000266.html
  • 地域ブランドNEWS「第大阪府・長崎県が躍進、市区町村は上位を北海道が独占」10月 https://news.tiiki.jp/articles/5016
  • 地域ブランドNEWS「1位は北海道。大阪府・長崎県が躍進」10月 https://news.tiiki.jp/articles/5014
  • 地域ブランドNEWS https://news.tiiki.jp/articles/4975
  • ダイヤモンド・オンライン10月 https://diamond.jp/articles/-/400441
  • アイブリッジ株式会社「都道府県魅力度ランキング2026速報!テレビ未公開データから読み解く…」9月 PR TIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000238.000064613.html
※本記事は報道・公開情報をもとに作成した速報であり、内容が後に更新・訂正される場合があります。最新かつ正確な情報は、一次情報や公式発表をご確認ください。

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