google-site-verification=tSMQ4FQhFx1RDsDFsOm7hyKcAa8tJgpr-DpePxzfGzM クロアチア対イングランド、「非公開」に数千人が入れた条文 | 見出しの手前

クロアチア対イングランド、「非公開」に数千人が入れた条文

Players compete fervently during an amateur soccer match in Vásárosnamény, Hungary. バズ

10月のUEFAネーションズリーグ、クロアチア対イングランドは、UEFAの処分で試合になりました。ところが、スタンドには数千人の子どもが入ると報じられました。処分を破ったのか、抜け穴なのか。見出しの手前にあるUEFAの規程を原文で読み、各社の報道と並べます。

何が報じられたか

Goal.com英国版は10月、「非公開のはずが? UEFAの処分にもかかわらず、数千人の子どもたちがクロアチア戦を観戦予定」という趣旨の見出しで記事を出しました。本文では、処分の理由をクロアチアのサポーターが前回大会の対フランス戦で起こした騒ぎとし、観戦する子どもの数をしています。この規程上の扱いについてはBBCの報道を引いています。

処分そのものについて、クロアチアの英字メディアCroatia Weekは5月、クロアチアサッカー連盟発表を元に、次の内容を報じました。次のUEFA主催のホーム戦を非公開で行うこと、次のアウェー戦でクロアチアのサポーターがチケットを買えなくなること、罰金は合計9万3,000ユーロであること、スタッド・ド・フランスの損害を補償することです。

試合当日の10月には、OneFootballの記事人数をし、連盟がスクールバスを手配したと報じました。イングランド側の観客については、クロアチア・リエカの地元紙Rijeka Danasが9月に、UEFAがイングランドの公式サポーター組織会員100人の入場を認めたと報じています。

原典に当たる

非公開試合に誰が入れるかは、UEFA懲戒規程第書かれています。版第は、まず定めています。そのうえで、入場できる例外を8項目に分けて並べています。

  • a. 訪問側のクラブまたは協会のカテゴリー1チケットを持つ最大200人と、各クラブ・協会につき最大20人のVIPゲスト
  • b. 各チームの代表団、1チーム最大55人
  • c. 認定を受けた放送スタッフと報道陣
  • d. 警備を担当する警察官と警備員
  • e. 施設の運営要員と、試合に関わる人
  • f. 試合で職務を担うUEFA関係者、最大75人
  • g. 招待券を持つUEFAとUEFAパートナーの関係者
  • h. 学校またはサッカーアカデミーから無料で招待された、14歳までの子ども。部分閉鎖の場合にも適用

子どもの入場を認めているのは、このh項です。版第にも同じ文言のh項があり、処分が出た5月の時点で、この例外はすでに規程に入っていました。規程は第で処分の種類を並べていて、別の処分として分けています。

原文から読み取れることは3つです。1つ目に、子どもの入場はして後から見つかったものではなく、非公開処分の中身として最初から書かれている例外です。2つ目に、h項には人数の上限がありません。人数の上限があるのは、訪問側チケットの200人、VIPの20人、代表団の55人、UEFA関係者の75人だけです。3つ目に、条文の冒頭にあるによって、個別の処分で例外を狭めることもできる作りになっています。

報道との差分

同じ出来事でも、各社の書き方は次のように分かれています。

  • 規程の扱い:第h項は非公開処分に最初から入っている例外。Goal.comの見出しは、処分と食い違うような書き方。OneFootballは表現
  • 子どもの人数:規程には上限がない。Goal.comは、OneFootballはと報じた
  • 訪問側の観客:規程の上限は200人。Goal.comとRijeka Danasは100人と報じた
  • 罰金:処分の決定文書そのものは今回取得できなかった。Croatia Weekは合計9万3,000ユーロと報じた

子どもの人数は、報道によって下限が3,000人と4,500人に分かれ、上限はどちらも6,000人でした。規程に人数の上限がない以上、どちらも見込みであって、UEFAが認めた人数ではありません。

訪問側の観客も、規程が認める最大200人に対し、報道された人数は100人です。この100人は、規程の上限より少ない人数で取り決めた結果と読めます。

なぜそうなったか

見出しがいう形になった理由は、言葉の差で説明できます。日本語の英語の、一般には思わせる言葉です。一方、UEFAの規程上は、観客を入れる例外が8項目ある処分の名前です。この言葉のずれがあるため、条文に沿って子どもを入れた事実が、一般の読者には見えます。

見出しは文字数が限られるので、いう2語を並べるだけで意外さが伝わります。ただ、この2語が矛盾して見えるのは、条文の中身を一緒に書かない場合だけです。Goal.comの本文は、BBCを引いて規程上の扱いに触れていました。そこでの説明は近い枠組みで、規程が最初から想定している例外だという説明は前に出ていません。

人数に幅があるのは、資料の構造によるものです。h項は人数の上限を定めず、招待する側人数が委ねられています。そのため、試合前に出せる数字は連盟側の見込みしかなく、各社がどの時点の見込みを取ったかで幅が出たと考えられます。資料からは確認できませんが、実際に何人が入ったかは、試合後に公式記録が出るかどうかに左右されます。

なお、各社がとは書いていない点も押さえておく必要があります。今回確認できたのは、規程の書き方と見出しの書き方の差だけです。

分からなかったこと

UEFAの懲戒機関が5月に出した処分の決定文書そのものは、今回取得できませんでした。そのため、第冒頭のによって例外が狭められていたかどうかは、確認できていません。罰金の合計はCroatia Weekの9万3,000ユーロを載せましたが、同じ記事に並ぶ内訳を足しても合計と一致しなかったため、内訳は書いていません。子どもの実際の入場者数は、公式の観客数発表を確認できていません。イングランドのサポーターが100人になった経緯も、イングランドサッカー協会一次発表を取得できていないため、書いていません。

出典

  • UEFA Disciplinary Regulations Edition 2026https://documents.uefa.com/api/khub/documents/eI4H1aF_GztsHs4G52OZqA/content
  • UEFA Disciplinary Regulations Edition 2024https://documents.uefa.com/api/khub/documents/zJ~Tcfx9FXte6cM07u6fwA/content
  • Goal.com英国版「Behind closed doors? England face unusual atmosphere as THOUSANDS of children set to attend Croatia clash despite UEFA ban」10月 https://www.goal.com/en-gb/lists/england-croatia-children-attend-uefa-ban-nations-league/bltf78902bade8dc694
  • Croatia Week「Croatia to play behind closed doors following UEFA punishment」5月 https://www.croatiaweek.com/croatia-to-play-behind-closed-doors-following-uefa-punishment/
  • Yahoo Sports「Loudest behind-closed-doors game ever? Why #ENGCRO isn’t quiet」10月 https://sports.yahoo.com/articles/loudest-behind-closed-doors-match-161300909.html
  • Rijeka Danas「Hrvatska i Engleska na Rujevici pred gotovo praznim tribinama: UEFA odobrila posebnu iznimku」9月 https://www.rijekadanas.com/hrvatska-i-engleska-na-rujevici-pred-gotovo-praznim-tribinama-uefa-odobrila-posebnu-iznimku/
※本記事は報道・公開情報をもとに作成した速報であり、内容が後に更新・訂正される場合があります。最新かつ正確な情報は、一次情報や公式発表をご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました