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ふるさと納税10月から 報道の「5割以上」と告示の「過半」

Close-up of three ten-dollar bills laid on a white surface, highlighting currency details. バズ

10月、ふるさと納税の指定基準が変わりました。青森放送は前日の9月、青森市が一部の返礼品の受け付けを止め、影響が出る見込みだと伝えました。この記事では、その報道を総務省の告示改正資料と並べて読みます。報道が伝えた基準の中身と原典の条文にはずれがあります。報道が触れなかった改正項目もあります。どちらも資料の側から示します。

何が報じられたか

青森放送9月、Yahoo!ニュースに記事を配信しました。同じ内容の番組はTVerでも公開されています。見出しは「青森市は影響か 10月~ふるさと納税基準厳格化 一部返礼品受け付け停止」です。

記事が伝えた事実は次の4点です。

  • 10月から地場産品基準が厳しくなる。原材料が他の自治体産の場合は、自治体内で行った製造・加工が付加価値の占めることを証明する必要がある
  • 県内で寄付金額が最も多い青森市は、市内の工場で加工する海産物や菓子類など19品目の受け付けを止める
  • 返礼品の調達や送料など、受け入れに使える年間経費の上限が最大50%から最大47.5%に下がる
  • 青森市は、停止する品目以外の寄付金額は当面変えず、経費を見ながら随時調整する

、青森市市民協働推進課長がインタビューで答えた言葉が元になっています。発言はです。

原典に当たる

今回の改正の原典は、総務省自治税務局市町村税課の資料です。

目はです。改正の中身は次の5項目で、多くがされています。

  • 広報目的基準の明確化。自治体名やロゴを載せた区域外製造品は、直近に自治体が広報目的で自ら調達・配布・販売した実績があり、返礼品として出す数量がその実績を超えないことなどが条件になる
  • 返礼品の調達費用の妥当性確保
  • 付加価値基準の算出方法の明確化。価格に基づく算出を原則とし、製造者がことを証明し、自治体が提供開始日までに一覧で公表する
  • 募集費用の透明化。1支払先あたり以上の支払いについて、支払先・支払額・支払目的を公表する
  • 返礼品確認事務の効率化

告示の改正案では、第五条第三号の文言が変わります。旧文言はした。改正後はです。熟成肉と精米だけは、同じ都道府県内で生産された原材料に限る規定が残ります。

目はです。ここで経費の枠組みが変わります。これまでは告示が定めていました。改正後は地方税法に新設されます。寄附額から募集費用を引いた額のことで、その割合を最終的に60%以上とし、使途の公表も求めます。資料には段階的な適用の予定が次のとおり載っています。

指定年 寄附金活用可能額の割合 募集費用に換算した上限
R7指定まで — 50%
R8指定 52.5%以上 47.5%
R9指定 55%以上 45%
R10指定 57.5%以上 42.5%
R11指定以降 60%以上 40%

同じ資料によると、令和度の受入額は全国で1兆2,728億円、募集費用の割合は46.4%です。内訳は返礼品25.2%、送付・広報・決済8.0%、事務費等13.2%です。高所得者の特例控除額にの上限を設ける改正もこの資料に載っていますが、こちらは令和寄附分からの適用です。

報道との差分

報道と原典を並べると、次の差があります。

項目 青森放送の記事 総務省資料
付加価値の要件
経費上限 最大50%→最大47.5% 活用可能額52.5%以上。R11指定で60%以上まで段階的に上がる
証明の後の手続き 証明が必要 製造者の証明に加え、自治体が提供開始日までに一覧で公表
その他の改正 触れていない 広報目的基準、調達費用の妥当性、以上の支払先公表、指定取消制度の見直し
見出しの主要な数字 該当する記載なし

1つ目の差は小さく見えますが、境界の扱いが逆になります。なら、付加価値がちょうど50%の品は基準を満たします。50%を超えることを指すので、ちょうど50%の品は満たしません。

2つ目は数字としては正確です。100%から52.5%を引くと47.5%になります。ただ、資料は47.5%を4段階ある引き下げの1段目として示しています。記事は1段目だけを伝えていて、その後の段階には触れていません。

3つ目は見出しのです。元の発言にあったいう条件は、見出しでは消え、いう推測の形に置き換わっています。

なぜそうなったか

ここからは資料の構造から説明できる範囲にとどめます。

付加価値要件を言い換えた理由は、資料からは分かりません。考えられる要因は2つあります。1つは、条文の放送で耳で聞いて分かる言葉に直す必要があったことです。もう1つは、自治体側の説明資料がどう書かれていたかです。後者は確認できていません。

経費の数字は、原典の枠組みそのものが変わっています。これまでのいう上限から、いう下限へ移りました。記事は旧来のいう見方のまま、47.5%に換算して伝えています。視聴者が前の数字と比べやすい形です。その代わり、R9以降も引き下げが続く予定と、基準が法律に格上げされる点は抜け落ちています。

地場産品基準の改正は、6月付の資料で方向が示されていました。報道がいう形で伝えたのは施行の前日です。地方局のニュースとしては、制度全体よりも地元の市に何が起きるかを軸にするのが自然な選び方です。19品目の停止と金額の見込みが前に出て、全国共通の改正項目は落ちました。

全国平均の募集費用割合は令和度で46.4%です。これは1段目の上限47.5%をすでに下回っています。つまり1段目の引き下げが実際に効くのは、平均より経費率の高い自治体です。総務省資料の中の数字だけで言えることですが、記事の全国一律の話なのかどうかは、自治体ごとの経費率によって変わります。

分からなかったこと

が何の金額なのかは確認できませんでした。寄附受入額の減少見込みなのか、停止する品目の前年度の寄附額なのかが分かりません。発言以外の出どころは見つからず、青森市の返礼品ページにも制度改正と受付停止の記載はありませんでした。停止される19品目の一覧と、各品目の付加価値割合も公開資料では確認できていません。また、令和6月付資料の告示、最終的な告示とまったく同じ文言かどうかは、官報の現物では照合していません。

出典

  • 総務省自治税務局市町村税課令和3月 https://www.soumu.go.jp/main_content/001070694.pdf
  • 総務省自治税務局市町村税課令和6月 https://www.soumu.go.jp/main_content/001022276.pdf
  • 総務省 報道資料 https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zeimu04_02000144.html
  • 青森市8月更新 https://www.city.aomori.aomori.jp/shisei/machizukuri/1005954/1005958.html
  • 青森放送「青森市は影響か 10月~ふるさと納税基準厳格化 一部返礼品受け付け停止」9月 https://news.yahoo.co.jp/articles/dbe5c25960dc62f379ce8b44f2ee9a0881eb9fe9
  • TVer 同ニュース映像 https://tver.jp/episodes/epjuloxq97
※本記事は報道・公開情報をもとに作成した速報であり、内容が後に更新・訂正される場合があります。最新かつ正確な情報は、一次情報や公式発表をご確認ください。

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