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記録的短時間大雨 大村市の約110ミリは長崎県の発表基準と同じ値

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9月の早朝、長崎県大村市付近の雨について、気象庁が速報を出しました。に約110ミリという数字は各社の見出しに入りました。一方、長崎県でこの速報を出す基準も110ミリです。基準は気象庁が公表している一覧表に載っていますが、見出しには入っていません。この記事では、気象庁の資料と5社の報道を並べます。そのうえで、見出しに入った情報と入らなかった情報を確かめます。

何が報じられたか

ウェザーニュースが9月に出した記事によると、気象庁は長崎県南部に気象防災速報出しました。大村市付近で、までのに約mの雨が降ったという内容です。記事はこの雨量を書いています。

地方紙のサイトに載った配信記事の見出しでは、発表元は長崎地方気象台です。発表時刻はで、第1報とされています。同じ朝、NHK、tenki.jp、KSB瀬戸内海放送、NBC長崎放送速報を出しました。雨量はどの社もまたはです。

NBC長崎放送のの続報は次の点を伝えています。

  • ごろ、大村市森園町の交差点が冠水したという情報があり、過ぎには冠水が解消した
  • に、長崎県南部を対象に線状降水帯の直前予測が出た
  • 記事の時点では、人的被害の情報は確認されていない

原典に当たる

まず情報の名前です。気象庁のによると、新しい防災気象情報は5月から使われています。ウェザーニュースの解説では、今回の速報は情報です。旧来の名前は、制度のうえではもう使われていません。

次に定義です。気象庁の解説ページでは、この速報は観測または解析したときに出すものとされています。出す条件は次の3つがすべてそろうことです。

  • 雨量が基準に届いている
  • 大雨の災害に関する警報が出ている
  • キキクル出ている

雨量の多さだけでは出ない仕組みです。

基準の決め方について、同じページは「雨量歴代1位または2位の記録を参考に、概ね府県予報区ごとに決めています」と書いています。気象庁のでは、長崎県の基準はmです。福岡県・佐賀県・熊本県・大分県も同じmです。全国で最も低い基準はm、最も高い基準はm、差はmあります。

数字の数え方も確かめます。気象庁の解説では、解析雨量は気象レーダーと雨量計のデータを組み合わせて作ります。の降水量を1km四方ごとに出し、ごとに作成します。雨量計そのものの値とは別物です。気象庁はレーダーについて、雨雲以外のものからの反射で実際より強く表示されることがある、とも書いています。今回の110ミリは解析雨量です。各社の、この性質に対応した書き方です。

最後にいう言葉です。気象庁の予報用語では、m以上の雨をこう呼びます。

報道との差分

気象庁の資料と、各社の見出し並べます。

情報源 見出しに入った語 情報の名前 基準値mへの言及
ウェザーニュース 新しい名前 なし
NHK 速報 なし
tenki.jp 新しい名前 なし
KSB瀬戸内海放送 なし
NBC長崎放送 本文は旧名の なし

選び方:雨量、5社のうちNHK以外の4社が見出しに入れています。場所の書き方は二つに分かれました。県名にした社と、市の名前にした社です。

落ちたもの:長崎県の基準がmで、今回の値がそれと同じだという点は、確認したのどれにも見当たりませんでした。この速報を出すには、警報とキキクルのそろう必要があります。この条件を本文で説明した記事もありませんでした。ウェザーニュースとtenki.jpはいう趣旨の定義は載せています。ただ、長崎県で数年に一度にあたる量が何ミリかは書いていません。

前に出したもの:NBC長崎放送は、同じ時間帯に出た線状降水帯の直前予測を見出しで強く扱いました。雨量の速報を、次の危険を知らせる話につないだ形です。

なぜそうなったか

基準値が見出しに入らなかった理由は、資料の作りから説明できます。気象庁の基準は、速報とは別の一覧表PDFに載っています。そのため、速報を受けて数分で記事にするときには、その場で基準を確認する工程が入りにくくなります。今回のは、発表からの間に出ました。どれも速報の記事です。

基準の同じ値でも、雨が基準とちょうど同じ量だったとは言えません。解析雨量は推定値だからです。WikipediaのRead記事では、レーダー解析による雨量は付けて10ミリ刻みで出すと説明されています。この説明どおりなら、110という数字は刻みに合わせて丸めた値で、実際の量には幅があります。ただし、10ミリ刻みの決まりは気象庁のページでは確認できませんでした。

情報の名前が社によって違う点は、新しい名前がまだ定着していないことで説明がつきます。新しい名前になってから今回の速報までは、約4か月です。新しい名前だけを使ったのはウェザーニュースとtenki.jpの気象会社2社でした。NBC長崎放送の本文は旧名のままです。今回の話題を拾ったトレンドのキーワードも、旧名のでした。見出しに入る名前の変化が、気象庁の名前の変更に追いついていない様子がうかがえます。

地域ごとの基準で見れば、同じ110ミリでも意味が変わります。基準がmの福井県ならm上回る量です。基準がmの高知県なら、この速報の基準に届きません。とだけ書くと、この違いが見えなくなります。かどうかは、全国共通の量ではなく、その地域の過去の記録と比べて決まります。

分からなかったこと

長崎地方気象台が出した速報の全文は、確認できませんでした。配信記事が会員向けだったためです。配信記事の見出しから取りました。解析雨量が1km四方のどこで最大になったのかも分かっていません。同じ時間帯に、雨量計による大村市の観測値があったかどうかも確かめられませんでした。長崎県の基準mが、過去のどの記録をもとに決まったかは、気象庁の公開資料では辿れていません。検索の増え方の元データ分からないため、関心がどこまで広がったかは量として扱っていません。

出典

  • 気象庁令和5月現在 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kijun/list_of_kirokuame_level.pdf
  • 気象庁解説ページ https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/kirokuame.html
  • 気象庁 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/keiho-update2026/index.html
  • 気象庁 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/kaiseki.html
  • 気象庁 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/amehyo.html
  • 山陰中央新報デジタル「長崎県気象防災速報=長崎地方気象台発表」9月 https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/1086858
  • ウェザーニュース 9月 https://weathernews.jp/news/202609/270071/
  • NHK 9月 https://news.web.nhk/newsweb/na/nb-5030028548
  • tenki.jp9月 https://news.yahoo.co.jp/articles/96979e73216204327555cbf8002a9de965e79a91
  • KSB瀬戸内海放送 9月 https://news.ksb.co.jp/ann/article/16918011
  • NBC長崎放送9月 https://news.yahoo.co.jp/articles/c6915437ec3153732c6fd30809745b73a2834a15
  • NBC長崎放送9月 https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/nbc/region/nbc-2969526
  • Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/気象防災速報
※本記事は報道・公開情報をもとに作成した速報であり、内容が後に更新・訂正される場合があります。最新かつ正確な情報は、一次情報や公式発表をご確認ください。

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