google-site-verification=tSMQ4FQhFx1RDsDFsOm7hyKcAa8tJgpr-DpePxzfGzM 台風26号の「非常に強い風」は非常に強い台風ではない | 見出しの手前

台風26号の「非常に強い風」は非常に強い台風ではない

9月朝、NHKニュースが台風26号についていう見出しを出しました。同じ朝に気象庁が出した台風の予報データでは、この台風の強さの階級は最大でもです。付いていません。報道が誤っているわけではありません。気象庁にはいう言葉を使う物差しがあり、見出しはそのうち片方を使っています。この記事では、の物差しの定義を気象庁の原資料で確かめ、見出しの言葉と予報の数字を並べます。

何が報じられたか

NHKニュースは9月に記事を配信し、に更新しました。見出しはです。取得できた冒頭部分には、沖縄の南にある台風26号が発達しながら北上して沖縄県に近づく見込みであること、は沖縄県で非常に強い風が吹き、海上は大しけになるおそれがあることが書かれていました。冒頭部分には風速・波の高さ・雨量の数字はありませんでした。

一次情報は気象庁の台風情報です。気象庁の台風データによると、台風26号は沖縄の南北北西へ時速10kmで進んでいます。中心気圧は996hPa、中心付近の最大風速は/s、最大瞬間風速は/sです。気象庁のデータでは、アジア名はスリゲです。

原典に当たる

気象庁がいう言葉を使う場面は2つあります。

目は、風そのものの強さを表す予報用語です。気象庁のでは、風速を4段階に分けています。/s以上/s未満、/s以上/s未満、/s以上/s未満、およそ/s以上、または最大瞬間風速が/s以上です。天気予報や警報・注意報の解説で、ある地域にどれくらいの風が吹くかを伝えるときに使います。

目は、台風の勢力を表す階級です。気象庁のによると、台風の強さは中心付近の最大風速分けます。/s以上/s未満、/s以上/s未満、/s以上です。最大風速が/s未満のときは、強さを表す言葉を付けません。同じページには、風速/s以上の風が吹いているか吹く可能性がある範囲を呼ぶことも書かれています。

そもそも呼ぶ基準も、同じく最大風速で決まっています。気象庁のでは、北西太平洋または南シナ海にある熱帯低気圧のうち、最大風速およそ/s以上のものを台風と定義しています。

整理すると、目は測る物差しで、目は測る物差しです。同じでも、目は/s、目は/sを指します。下限で比べると2倍以上の開きがあります。

報道との差分

気象庁の発表の予報を、時刻ごとに並べます。

  • :996hPa、最大風速/s、最大瞬間風速/s、強さの表現なし
  • :990hPa、/s、瞬間/s、強さの表現なし
  • :宮古島の東南東約230km、975hPa、/s、瞬間/s、階級
  • :沖縄本島近海、960hPa、/s、瞬間/s、階級
  • :日本の南、960hPa、/s、瞬間/s、階級
  • 10月:日本の南、970hPa、/s、瞬間/s、階級

予報期間を通じて最大風速の最大値は/sです。台風の下限/sには届いていません。この予報のとおりなら、台風26号はまま沖縄本島近海に達します。

一方で、NHKの見出しの目の物差しの言葉です。に沖縄県で/s以上/s未満の風が吹く見込みを伝えていると読むのが、用語の定義に沿った読み方です。見出しと気象庁の予報は矛盾していません。ただし、見出しには数文字の間隔で並んでいます。目の物差しを知っている読者が読み替える余地は、見出しの字面の上では残っています。

逆方向の差もあります。予報ではの最大瞬間風速は/sです。目の物差しでは、最大瞬間風速/s以上は当たります。ただしこれは中心付近の値で、沖縄の特定の地点でその風が吹くという予報ではありません。地点ごとの予想風速は、今回取得できた資料には含まれていませんでした。

なぜそうなったか

差が生まれる原因は、報道側の書き方よりも、気象庁の用語の体系にあります。気象庁は、地域に吹く風の予報と、台風の勢力の分類を別の表で定めています。どちらの表にもいう同じ形容詞を使っています。数値の範囲は重なっていません。

ニュースの見出しは字数が限られます。11字で、地域・日付・風の程度を伝えています。予報用語をそのまま使っているので、言葉の選び方としては気象庁の定義に忠実です。一方で、読者の側には台風報道で聞き慣れたいう言い回しがあります。資料からは読者がどう受け取ったかは確認できませんが、2つの物差しが同じ言葉を共有している以上、見出しを正確に書いても読み違いが起きる構造になっています。

台風の強さが予報の途中で変わることも、言葉がずれやすい理由です。実況の/sは基準/sを超えていますが、強さを付ける/sには届いていません。そのため、時点の台風26号は、強さの言葉が付かないです。後にはなる予報です。同じ台風でも、どの時刻の情報を見るかで呼び方が変わります。

分からなかったこと

NHKの記事は冒頭部分しか取得できませんでした。そのため、見出しにある台風26号によるものか、別の前線や雨雲によるものかは確認できていません。関東の雨量の予想値も確認できていません。沖縄県内の地点ごとの予想最大風速、示す波の高さの予想値も、今回の資料では確認できませんでした。他社の見出しとも比べていません。気象庁の予報は数時間ごとに更新されるため、この記事の数字は9月発表時点のものです。最新の予報は気象庁の台風情報で確認してください。

出典

  • 気象庁 台風情報データhttps://www.jma.go.jp/bosai/typhoon/data/TC2632/specifications.json
  • 気象庁https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/html
  • 気象庁https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/html
  • 気象庁 予報用語https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kaze.html
  • NHKニュース9月配信・更新 https://news.web.nhk/newsweb/na/nd-20260926de52529
※本記事は報道・公開情報をもとに作成した速報であり、内容が後に更新・訂正される場合があります。最新かつ正確な情報は、一次情報や公式発表をご確認ください。

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