特定の子どもにだけまとまった資金援助をしていたケースで、相続の場面できょうだい間に不公平感が生まれやすいという指摘が改めて話題になっています。2026年8月15日、相続実務士が3人きょうだいの家庭の生前対策を解説した記事が配信され、「他人事ではない」という声が広がっているということです。
詳細・背景
報じられている内容によると、取り上げられたのは母親が存命のうちに相続の準備に着手したという事例です。次男に対しては生前に3,000万円を超える資金援助が行われており、長女は海外在住で日常的に実家を支えられる立場にはない、という状況だったとされています。母親は「自分がいなくなった後に子どもたちが争わないように」と考え、専門家に相談したうえで生前対策を進めたということです。
こうしたケースで論点になりやすいのが、民法上の「特別受益」という考え方です。相続人の一部が被相続人から生前に住宅資金や事業資金などの援助を受けていた場合、その分を遺産に持ち戻して相続分を計算するという仕組みで、援助を受けていない他の相続人との公平を図る趣旨とされています。ただし何が特別受益にあたるかは金額や目的、家庭の事情によって判断が分かれやすく、話し合いがこじれる原因になりやすい領域です。
期間の面でも制度が変わっています。2023年4月1日に施行された改正民法904条の3では、相続開始から10年を経過した後の遺産分割は、原則として特別受益や寄与分を考慮せず法定相続分によることとされました。家庭裁判所への遺産分割請求など一定の例外はありますが、「いつか話し合えばいい」と先送りするほど選べる選択肢は狭まる構造になっています。
税額の目安としては、相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」と国税庁が示しています。子ども3人が相続人であれば4,800万円が基礎控除額となり、遺産総額がこれを超える部分に相続税がかかる計算です。実際の判断は財産の評価方法や各種特例によって変わるため、専門家への確認が必要になります。
参考:ライブドアニュース(2026年8月15日掲載)/国税庁 No.4102 相続税がかかる場合
独自見解・考察
この話題が広く読まれている理由は、金額の大きさよりも「揉める構造」に心当たりを持つ人が多いからではないでしょうか。介護や同居を担った人、経済的に援助を受けた人、遠方で関われなかった人。それぞれに納得できる言い分があり、どれかを一方的に否定できないところに難しさがあるように見えます。
その意味で、親が元気なうちに意図を言葉にして残しておくことには一定の意味がありそうです。遺言書を用意するにしても、なぜその配分にしたのかという理由が共有されているかどうかで、受け取り方は変わってくるかもしれません。ただし対策の内容は家庭ごとに大きく異なるため、事例をそのまま自分の家に当てはめるのは避けたほうがよさそうです。
ネットの反応
- うちも似た状況。親が元気なうちに話しておくべきだと思った
- 金額を聞くとびっくりするけど、援助された側にも事情はあるんだよね
- 海外にいると帰るだけで費用も時間もかかる。距離で貢献度は測れない気がする
- 生前に対策した母親、正直すごいと思う。普通は気まずくて先延ばしにする
- 10年で特別受益が主張できなくなるルール、初めて知った。放置は危ないな
- 結局お金の話になると兄弟は他人になるって聞くの、本当なのかな
- 専門家に相談する費用を惜しんで、あとで何倍も揉めるパターンが一番きつい
まとめ
今回話題になった事例は、生前贈与の偏りや相続人の生活拠点の違いが、そのまま相続時の火種になり得ることを示す内容として受け止められています。特別受益の持ち戻しや、相続開始から10年という期間制限など、知らないまま時間だけが過ぎると選択肢が減っていく制度もあります。自分の家庭に当てはめて判断する際は、税理士や弁護士など専門家に個別に確認するのが確実といえそうです。


コメント