2026年10月16日、オリコンニュースは「ロト7」第698回で1等が出たことを、9億円という数字を見出しに入れて配信しました。
ただ、当せん番号を載せている資料に当たると、1等の金額は919,963,300円です。
そのうち約4億2838万円は、前の回から繰り越されたキャリーオーバーでした。
この記事では、9億円という数字がどこから来たのかを原典で確かめます。
あわせて、見出しから落ちた情報を拾います。
何が報じられたか
オリコンニュースは2026年10月16日14時09分に記事を配信しました。
見出しは「数字選択式宝くじ「ロト7」1等9億円が発生【売場詳細あり】」です。
本文は10月5日から9日までの抽せんをまとめた週報の形をとっています。
第698回(10月9日抽せん)の1等1本が、北海道札幌市中央区のみずほ銀行札幌支店で出たと書かれています。
売場一覧の欄には金額が919,963,300円と載っています。
さらに本文には、発生本数は宝くじ売り場、銀行ATM、コンビニエンスストアの販売分だけを数えている、という注記があります。
同じ回の結果は、抽せん当日の10月9日20時17分に佐賀新聞が配信していました。
見出しは「宝くじ当選情報 第698回ロト7 抽選番号 1等919,963,300円」です。
つまり、オリコンの記事は抽せんから7日後に出た売場別のまとめです。
速報ではありません。
原典に当たる
第698回の当せん番号は、宝くじをネットで売っている楽天銀行の「楽天×宝くじ」当せん番号案内で確認しました。
抽せん日は2026年10月9日です。
本数字は10・13・21・24・28・29・34で、ボーナス数字は1と26でした。
各等級の結果は次のとおりです。
- 1等: 1口、919,963,300円
- 2等: 4口、14,579,100円
- 3等: 90口、746,300円
- 4等: 5,238口、7,700円
- 5等: 88,083口、1,500円
- 6等: 148,228口、1,100円
- キャリーオーバー: 0円
同じページで1つ前の第697回(10月2日抽せん)を見ると、1等は「該当なし」でした。
キャリーオーバーは428,381,195円です。
当せん金の決まり方は、群馬県財政課のロト7のページ(2025年7月11日更新)に書かれています。
各等級の当せん金は、当せん金の総額を決まった配分率で各等級に分け、それを当せん口数で割って決まります。
キャリーオーバーは全額が次の回の1等の総額に足されます。
100円未満の端数は切り捨てです。
1等の当せん確率は1/10,295,472で、1口は300円です。
賞金の仕組みは2025年に変わっています。
楽天銀行が2025年1月10日に出した告知によると、1等の理論値は6億円から7億円に上がりました。
キャリーオーバーがあるときの上限も10億円から12億円に上がっています。
ここでいう理論値は確率から計算した値で、実際に支払われる額ではありません。
新しい仕組みは第613回から使われています。
ちなみに札幌市のロト7のページ(2023年2月6日更新)には、改定前の「理論値6億円・最高10億円」がまだ載っています。
報道との差分
見出しの「9億円」は919,963,300円の1000万円未満を切り捨てた数字です。
切り捨てた分は約1996万円あります。
第698回の資料と見出しを並べると、違いは次の3点です。
| 項目 |
原典 |
オリコン見出し |
| 1等の金額 |
919,963,300円 |
9億円 |
| 金額の内訳 |
前回から繰り越した428,381,195円を含む |
書かれていない |
| 抽せん日 |
10月9日 |
見出しには無い(本文にあり) |
キャリーオーバーを差し引くと、919,963,300円−428,381,195円=491,582,105円です。
これが第698回の売上から1等に回った金額にあたります。
端数を切り捨てているので、数円の誤差はありえます。
理論値の7億円より少ない額です。
下の等級も見ておきます。
佐賀新聞が報じた販売実績は21億1683万円でした。
これを300円で割ると約705万6100口になります。
ここに等級ごとの当せん確率を掛けると、確率どおりなら何口当たるはずだったかが出ます。
- 2等: 確率どおりなら約9.6口。
実際は4口で、当せん金は理論値の約2.4倍
- 3等: 確率どおりなら約134口。
実際は90口で、当せん金は理論値の約1.5倍
- 4等: 確率どおりなら約6,261口。
実際は5,238口で、当せん金は理論値の約1.19倍
5等と6等も当せん口数が確率どおりの値の約9割だったため、当せん金は理論値を上回りました。
これらの数字はすべて、販売実績(万円単位で丸めた値)からの試算です。
なぜそうなったか
1等の金額が理論値の7億円を超えた理由は、資料の構造からそのまま説明できます。
第697回で1等が出なかったため、428,381,195円がそのまま第698回の1等の総額に足されました。
そこへ1等が1口だけ出たので、総額をその1口が受け取る形になりました。
確率で見ると、約705万口の販売に対して1等の期待口数は約0.69口です。
1口だけ出たのは珍しい結果ではありません。
見出しが内訳を書かなかった理由は、記事の形から推し量れます。
オリコンの記事は、1週間分の抽せんから高額当せんが出た売場を伝える週報です。
何が当たったかと、どこで売られたかが中心の情報です。
当せん金の内訳を説明する形にはなっていません。
ただ、資料からは確認できませんが、編集側が何を考えて見出しを決めたかは書けません。
キーワード「ロト7 結果」がトレンドに出た時期にも注意が要ります。
オリコンの配信日である10月16日(金)は、次の第699回の抽せん日です。
楽天銀行のページには第699回の欄もあり、キャリーオーバーは407,758,855円と載っています。
検索の増加が第698回の記事によるものか、第699回の抽せんによるものかは、検索ボリュームの数字だけでは分けられません。
分からなかったこと
当せん番号の発表元であるみずほ銀行の当せん番号ページは、アクセスが拒否されて取得できませんでした。
宝くじ公式サイトのロト7ページにも、この回の結果を示すデータは見当たりませんでした。
そのため当せん番号と金額は、販売を受託している楽天銀行のページで照合しています。
販売実績21億1683万円は佐賀新聞の記事からしか取れず、発表元の資料では確認できていません。
1等の配分率そのものも見つからなかったので、約4.9億円が配分率どおりの金額かは検証できていません。
オリコンが書いた「発生本数は売り場・ATM・コンビニ分のみ」の注記については、ネット販売分を含む楽天銀行の集計も1等は1口でした。
このため、第698回では両者に食い違いはありません。
出典
- 楽天銀行「楽天×宝くじ ロト7当せん番号案内(第0697回~第0699回)」 2026年10月17日閲覧 https://takarakuji.rakuten.co.jp/backnumber/loto7/
- 楽天銀行「ロト7の賞金体系改定について」 2025年1月10日 https://www.rakuten-bank.co.jp/info/2025/250110.html
- 群馬県財政課「ロト7」 2025年7月11日更新 https://www.pref.gunma.jp/site/gunmazaisei/13603.html
- 札幌市財政局「ロト7」 2023年2月6日更新 https://www.city.sapporo.jp/zaisei/takara/suji/loto7/loto7.html
- 佐賀新聞「宝くじ当選情報 第698回ロト7 抽選番号 1等919,963,300円」 2026年10月9日 https://www.saga-s.co.jp/articles/-/1807832
- オリコンニュース「数字選択式宝くじ「ロト7」1等9億円が発生【売場詳細あり】」 2026年10月16日 https://www.oricon.co.jp/news/2486868/full/
※本記事は報道・公開情報をもとに作成した速報であり、内容が後に更新・訂正される場合があります。
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